こんばんわ、たまです。
今日はセダンという車種について解説したいと思います(*´ω`*)
私の愛車もセダンなのですが、やはりこの年齢でセダンをチョイスするのは、なかなか居ないそうで、嫁さんからも若干のブーイングを食らいました笑
※HONDAのアコードハイブリッド セダンタイプの車ですがサルーンとも呼ばれます。
セダンというのは、タクシーやパトカーを思い浮かべていただければ分かりやすいのですが、エンジンルーム、キャビン、トランクの3つの部分から構成されている形状の車を指します。
前回の記事でセダンはリセールバリューが低い車の筆頭だが、私はそれ以上に存在する利点に注目して、セダンに乗っていると記載しました。。
なかなか人に選ばれることが少なくなったセダンですが、どういった利点があるのか解説していきます(╹◡╹)
車の基本形状はセダン
各社のフラグシップ車(各社を代表する最上位モデルのこと)が、ほぼ全てセダンになっているのはご存知でしょうか?
トヨタで言えばクラウン、ホンダで言えばレジェンド、日産で言えばシーマといった風に、全てセダンで構成されています。
というのも、セダンは車に求められる性能を極めて高いレベルで再現することができるボディ形状だからです。
具体的には、車体剛性、静粛性、乗り心地や 衝突安全性能と言った点です。ということで、それらの優位性をひとつづつ見ていきましょう(*´ω`*)
車体剛性が高い
車体剛性というのは簡単に言うと、車の変形のしにくさです。これは、車体フレームによるところが大きいのですが、セダンタイプのフレームはこの剛性が高くなります。
※あるミニバンに採用されているフレーム。運転座席から後部座席まで突き通ったトンネル状のフレームになっていることが分かる。
例えばミニバンは長方形の箱のような形状ですね。後部座席付近を見てもらえればわかりますが、人、若しくは荷物を乗せるために完全なトンネル状になっており、内部に補強バーなどが入っていない(構造的に入れられない)ことがわかります。なので、どうしてもボディ剛性が低くなってしまいます。
これは、ミニバンだけでなく、ハッチバックやワゴンにも共通しており、そういった車はセダンに比べて剛性を確保しづらいのが通説です。
もちろん各社その弱点は認識していて、パネル形状や強度部材を用いることで改善しようとしているのですが・・・。
※あるフラグシップセダンのフレーム。後部座席に強固なフレームが入っていることが分かる。
一方、セダンのフレームですが、キャビン(人が乗るスペース)と荷室が完全に分かれており、その境目には強固なフレームが配置されていることがわかります。また、エンジンルームとキャビンも完全に独立しており、いわゆる3box形状になっております。
そして、その3BOX(エンジンルーム、キャビン、トランクルームの3部屋)形状となることで、車体剛性がアップしています。
このフレームの存在が、各エリアの最適な剛性確保に効いており、しっかりとした車体が出来上がるのです。
このフレーム構造がセダンの肝であり、その他の特性にも良い影響を与えています。
静粛性が高い
セダンと言えば、静粛性に優れる、という話はご存知でしょうか?
セダンはその構造上、キャビンへの雑音の侵入を最小限にすることができます。
車が走るにあたって発生する雑音の最たるものは、1.エンジン音、2.ロードノイズです。
これらの雑音をできるだけキャビンに届かないようにするにはどうすればよいでしょうか?
簡単ですね。キャビンと分ける、もしくは遠ざけることでその雑音の侵入を最小限にすることができるのです。
まず、エンジン音について、セダンは車体の特徴的にボンネットが長く、エンジンがキャビンから離れた位置にあるのが分かります。
それはつまり音源が遠くにあるのと同じで、それだけでキャビンに届く音を小さくすることができます。また、キャビンとエンジンが離れているということは、その間で十分な吸音、遮音対策を行うことも可能ということです。
※セダンのボンネット。ミニバンやハッチバックに比べかなりの長さがある。
そして、ロードノイズについて。車のロードノイズはどこで発生するかご存知でしょうか?
いくつか要因はあるものの、そのほとんどがタイヤと地面によって発生する音が車内に侵入してきているのです。
ということは、この音の発生を抑制する、若しくはキャビンへ届かなくしてやればいいのですが、音の発生はタイヤを良いタイヤに変える等の対策が打てますが、音の伝わりやすさは車体構造に依るため改善のしようがありません。
ところが、セダンの車体の特徴を思い出して下さい。
エンジンルームとトランクルームがキャビンから独立しています。ということはつまり、先に記載した騒音と同様、音の発生源とキャビンが離れているため、社内に届きにくくなる、もしくはキャビンに届く前に処理してしまうことが可能なのです。
※シビックセダンのトランクルーム。荷室と完全に独立している。
荷室がつながっているミニバン、ワゴン、ハッチバック、SUVではこうはいきませんので、静粛性に関して言えば、セダンが一番快適な空間を作り出すことが可能です。
乗り心地について
セダンは乗り心地についても他の車種を凌駕します。
何故かというと、一つは走行に最適なサスペンション形式を選べるから。
※車には必ず搭載されているサスペンション。
サスペンションというのは簡単に言うと、タイヤと車体をつなぐ衝撃吸収装置のことで、バネとダンパーで構成されているシステムです。
バネで衝撃を吸収して、そのバネが速く落ち着くようにダンパーで制御(減衰)しています。
セダンはこのサスペンションの形式を、乗り心地、性能に最適なものを選びやすくなるのです。
ミニバンやコンパクトカーに採用されているサスペンション形式はトーションビームと呼ばれるタイプで、バネとダンパーが独立しており、かつ、左右のタイヤをつなぐ1本の軸でつないでいる、比較的簡単な構造のサスペンションです。
※トーションビーム式サスペンション。 別名、車軸式サスペンション。左右のホイールを一つの軸で繋ぎ、その両端にバネとダンパーを配置した簡易的なサスペンションシステム。
このサスペンション、利点として、バネとダンパーの位置を自由に調整できるため、容積効率に優れます。つまり、キャビン(セダン以外は荷室も含む)を広くすることができるのです。
一方で、セダンに採用されているサスペンションはダブルウィッシュボーン、若しくはマルチリンク式と呼ばれる高性能サスです。
※ダブルウィッシュボーン式サスペンション。別名、独立懸架式サスペンション。左右のタイヤを独立させて動かすことができ、車軸式に比べ路面追従性能が高い。
ぱっと見では、すこし構造が複雑になったかな、という程度です。
しかし、このダブルウィッシュボーン式はトーションビーム式と比べて、
- 左右のホイールが独立して取り付けられており、柔軟な動作が可能
- カーブや車体に荷重がかかった際も、自動的に最適な”ホイール角度”を付けてくれるので、走行安定性に優れる
という利点を有しています。
動きは動画を見たほうが分かりやすいかもしれませんので、適当に拾ってきたダブルウィッシュボーン式サスペンションの動きの動画を貼り付けておきます(*´ω`*)
これを見れば、中心を軸にして、左右のタイヤがそれぞれ独自に、かつ柔軟に動いていることが分かると思います。
弱点としては、トーションビーム式よりも複雑で大型の機構となるため、容積効率を優先するミニバンでは採用しづらい(キャビン、荷室が狭くなる)のです。
しかし、セダンの場合は、サスペンションがトランクルーム直下に取り付けられるため、キャビンの居住性を犠牲にするという弱点が発生せず、この高性能なサスペンションを搭載できるのです。
ワゴンやハッチバックについても、本方式を採用している場合がありますが、それらの車種はボディ剛性がセダンに比べて低いため、サスペンションの性能を最大限に発揮できるセダンが、一歩抜きんでています。
というわけで、セダンは性能の高いサスペンションをキャビンスペースの犠牲無しに取り付けられ、かつ車体がしっかりとした剛性を持っているため、サスペンションの持つ性能をフルに発揮することができ、乗り心地はもちろん、機能性にも優れる車体を作り上げることができるのです。
衝突安全性能に優れる
そして、私の一押しポイントはここです。
当初から記載している通り、セダンはエンジンルーム、キャビン、トランクルームの3つのエリアから成り立つ3BOXタイプの車体構造を有しています。
そして、万が一事故を起こした際に、このエンジンルームとトランクルームが衝突のエネルギーを吸収することで、キャビンが変形するのを防ぐことができ、乗員の命を守ることができるのです。
俗に言うクラッシャブルゾーン(破損可能領域)と呼ばれるものですね。
これも、動画を見ていただいたほうが早いと思いますので下記動画見てみてください(*´ω`*)
これは、海外で実施している追突試験の様子です。日本の試験でこの追突試験を実施しているものが見つかりませんでしたので、海外から持ってきました。
後方から追突してきた車がシビックセダンのトランクルームを完全に押しつぶしてしまっていますが、キャビンがしっかり保護されているのが分かると思います。
また、フロントサイドも同様の試験映像があります。
これを見ても分かる通り、エンジンルームが衝撃吸収ゾーンの役割を果たし、キャビンスペースは、ガラスエリアも含めてほぼ損傷がないことが分かります。
つまり、セダンは前後に設けたクラッシャブルゾーンによって、万が一の際に、乗員が座るキャビンスペースをしっかり守ることができる構造になっているというわけです。
よく、子供ができたから、とか、家族が増えたから、といってミニバンを購入する方がいらっしゃいますが、前方はまだしも後方にクラッシャブルゾーンのないミニバンが追突事故を起こされたとき、3列目がどのような状態になってしまうかは想像するに難くありません。
そして、私は上記を考えて、下の子が生まれると同時に車をセダンに変えました。それも、できるだけクラッシャブルゾーンの大きいミドルサイズセダン(日本でいうとレクサスのLSを除いては最大級のサイズです)にです。
ちなみに、現時点(2019/1)では、マツダのCX-8のみ、3列目の追突時安全性について、しっかりと強度を持たせた構造とすることで、追突試験において優秀な成績を収めています。
大家族で6~7人乗りの車が必須だ、という方は、CX-8を検討することをお勧めします。
そうでなければ、セダンが一番お手頃かと(*´ω`*)
まとめ
ということで、セダンという車についての解説記事でした。
要約すると
- 優れたボディ剛性を持つ車体
- 優れた静粛性
- 優れた走行性能、乗り心地
- 優れた衝突安全性能
これらを兼ね備えたのがセダンという車なのです。
なぜか日本では人気がありませんが、機能的な性能で言えばセダンがダントツです。
子供のおむつ変えも車内じゃなくでもできるじゃないですか(*´ω`*)
ドアパンチの心配だって、親がドアを開け閉めしてあげれば大丈夫ですし、我が家は実際そうしています。
そんな日常の些細なことよりも、万が一の時に後悔しない方を、私は選びました(*´ω`*)
そして、この車種、前回の記事に記載した通り、中古車価格が安いという特徴があります。
つまり、同じミニバンを買う値段で、1,2ランク上の高級セダンに乗ることも難しくありません。クラウンは比較的高値を維持していますが、ホンダ、スバル、マツダの大型セダンは中古車価格が比較的値段がこなれています。
セダンは高いという印象がありますが、新車にこだわらなければかなりのお得価格でフラグシップセダンが購入できてしまいます。
パパはセダンにすることで、自分の意のままに操れるパワーと走行性能を実感し、ママや子供たちは、セダンの快適性と安全性で身を守られる。
結構両者にとってWin-Winな話だと思いますが・・・というか我が家は実際に上記話をして嫁さんを納得させました笑
私も快適に運転ができ、乗員の安全性も高い、しかも中古車で購入すれば、比較的高年式でも安く抑えることができる。
少なくとも、新車のMサイズミニバン(ステップワゴン、ノア、ヴォクシー、セレナ等)を買う予算があれば、現行モデルのミドルサイズセダンの中古車を買うことは難しくないはずです。
むしろ、売れ行きが低迷しているので、上手く交渉すれば、新車でも射程に届く可能性があります。
上手い交渉の流れについては、下記記事参照(*´ω`*)

ということで、見た目が嫌でなければ、一度セダンを検討してみるのがおすすめです(*´ω`*)
本日は以上です!