バイク初心者が気を付けたい、自分にぴったりのバイクを見つける方法! エンジンの種類(冷却方式)による違いについて

バイクの基礎知識や構造について

こんばんわ、たまです。

 

今日は自動車やバイクに用いられるエンジンの冷却方式の違いについて解説したいと思います(*´ω`*)

 

※Kawasaki ZZR1400用 水冷直列四気筒DOHCエンジン Kawasaki HPより引用

 

バイクだけではなく自動車においても様々なエンジン形式、が採用されており、その形式によってエンジン、ひいてはバイクの特性も変わります。

この、自動車、バイクの核となるエンジンですが、単にエンジンと言っても、排気量、気筒数、シリンダー配置やバルブ制御方法等様々な条件を変化させ、各社、目的に最適なエンジンを作り上げているわけですが、今回はエンジンの冷却方法による分類について書いていきます。

 

愛車を長持ちさせるために、愛車の調子を維持するためにもエンジンの特性を知ることは重要と思いますので、良ければお付き合いください(*´ω`*)

 

冷却方式による3つの区分け

 

皆さんご存知と思いますが、エンジンというのは内部でガソリンを燃焼させて、そのパワーを駆動力に変換しています

※シリンダー内での燃焼の様子

 

そして、内部で燃焼が起こるということは、そのまま放っておくとエンジン温度がどんどん上昇してしまい、最悪エンジンが許容値以上の高熱を持つことによって、正常な動作を行えなくなる状態(オーバーヒート)となってしまいますので何らかの方法で冷却してやる必要があります

その冷却方法は現在大きく分けて3つ。

空冷、油冷、そして水冷方式です。

 

空冷エンジンとは?

 

※YAMAHA 空冷単気筒エンジン YAMAHA HPより引用

 

空冷エンジンとはその名の通り、空気によって冷却する方法を採用しているエンジンで、外観的特徴として、エンジンのシリンダー周辺に冷却効率を高めるためのフィンが設けられています

この事から、冷却用の空気は、バイクが走行する際に受ける風を使っていることがわかります。

この空冷エンジンは、水冷式や油冷式に比べ、エンジン本体の構造を簡素にでき、軽量化が可能です。なので、軽量化が求められるオフ車やクラシックスタイルのバイクに採用されることが多いようです。

 

一方で、空冷エンジンの弱点としては、冷却の強弱を容易にコントロール出来ないため、緻密な制御、高出力化が難しいという点です。また、最適な燃焼状態を維持することが難しく、特にスポーツやネイキッドモデルへの採用は少なくなって来ています。

また、走行風で冷却を行うという特性上、エンジンをかけたまま長時間停止せざるを得ない渋滞というのは空冷エンジンにとっては危険な状況となります。エンジンの冷却が十分にできないためです。

 

空冷エンジン搭載車で渋滞に突入する際は、エンジンの調子を見ながら、反応が悪い、エンジンの調子が悪いと感じたら、わき道にそれる、高速を降りるなどしてエンジンに風を当てるよう意識するようにしましょう(*´ω`*)

 

※HONDA CB1100 現状唯一の大排気量空冷スポーツバイク HONDA HPより引用

 

尚、現行では唯一、ホンダのCB1100シリーズが空冷エンジンのクラシックスポーツとして販売されています(2019年1月現在)が、あのエンジンは空冷エンジンに油冷の構造(ピストンへの油の噴射とかはないようですが、油を走行風に当てて冷却できる構造としている)を加えたハイブリッドタイプとなっており、逆に言うと、そうしないと現在の排ガス規制をクリアすることができなくないのです。

 

とはいえ、構造が簡単で軽量にできるという利点を生かし、現在もオフ車やクラシックタイプへ採用されています。

 

ちなみに一点、空冷エンジンの特徴として特有のノイズがあげられます。水冷エンジンの場合ですと、後述する冷却水路によってノイズが取り除かれ、かなり静かになりますが、空冷エンジンはそういった機構がありませんので、エンジンの音がそのまま外に聞こえてきます。

 

ただ、ノイズと記載したものの、この音が好きで空冷を選ぶ、というユーザの方もいらっしゃるほど良い音を奏でることが知られています。なので、一度空冷エンジンの音を聞いてみて、気に入ればこのエンジンが搭載されているバイクを買う、というのも一興かと。

 

といった感じで、纏めると、空冷エンジンは性能云々よりは見た目や音といった、ひとの感性を引き付けるもので、お洒落なバイク(クラシック)や音を楽しむバイク(アメリカン等)に積極的に搭載されており、他の方式と比べ嗜好性が高いかな、と思います(*´ω`*)

 

 

 

油冷エンジンとは?

 

油冷エンジンとは、空冷エンジンの一種でもあるのですが、エンジン内部の循環に用いられるエンジンオイルを、エンジン冷却にも積極的に利用する冷却方法で、主にSUZUKIのバイクが採用していました。

 

※油冷エンジン搭載のSUZUKI GSX1400 SUZUKI HPより引用

 

ご存知の通り、エンジンオイルにはパーツ摺動部の潤滑に用いられますが、その際、周囲の熱を奪って行きます。

油冷エンジンは、油をピストン裏側に直接噴射することで、付近の温度境界層を破壊し、より高効率な冷却を図るというものです。これは、同じ25℃の空気でも、扇風機によって風に当たると涼しく感じるのと同じ原理です。

 

※SUZUKI BANDIT1200 排気管直上にオイルクーラが設置されており、これでオイル温度を管理  SUZUKI HPより引用

 

構造的には、空冷エンジンの構造に+αで冷却用オイルの循環装置(エンジン内外)を設置し、温まったオイルを強制冷却するためのオイルクーラをエンジン外に設置しています。

その為、ぱっと見は水冷エンジンに見えますが、基本的には空冷と同じ構造ということで、シリンダー横には冷却用のフィンが設けられているのが分かります。

※ピストン冷却のイメージ

 

この方式は、ただの空冷エンジンよりも冷却効率に優れ、つい最近まで市販車にも搭載されている車種がありました構造的にもそれほど複雑ではなく、水冷式に比べて部品点数も少ないという優れた特徴を持ちます

また、油温のコントロールもできる事からスポーツタイプへの搭載(特にスズキが油冷エンジンを積極的に採用)も盛んに行われてきました。

ただ、現在はラインナップに無く、いずれ消える運命にあるエンジンと言えます。

 

その理由を明確に記した文献は見つけられなかったのですが、散らばっている情報を整理すると、どうしても水冷式と比べると冷却効率に劣る事、高負荷時のヒートマネージメントが苦手で排ガス規制に適合できなかった事、並びに水冷式とは異なる構造である事から部品の共有も難しく、コストの削減が難しいといった点から、主流から外れてしまったようです。

 

ただ、空冷もそうですが、その独特のエンジンのフィーリングが好きという方も多く、好んで油冷エンジンを選ぶ、といった方も沢山いらっしゃるようです(╹◡╹)

 

そして、現状とても希少価値の高いタイプであり、いわば水冷式と空冷式の中間に位置し、性能も求めつつ空冷のフィーリングが好き、という方にはうってつけのエンジンではないでしょうか(*´ω`*)

 

水冷エンジンとは?

 

水冷エンジンは現在世界の主流になっている冷却方式で、バイクのみならず殆どのエンジンがこの方式を採用しています。

※CB1300 直列4気筒DOHC水冷エンジン HONDA HPより引用

 

水冷エンジンの特徴ですが、

・ヒートマネージメントを細かく制御できるため、エンジンの高出力化が可能
・同様に、排ガスの清浄化が可能で排ガス規制をクリアさせやすい
・冷却水の水温コントロールが容易で、熱ダレ、オーバーヒートを起こしにくい
・水冷ジャケットの存在が、エンジンの雑音を吸収してくれるため、音が静か

といった点です。すごいメリットの数々ですね(*´ω`*)

 

現在のバイクレースで活躍するバイクたちも全て水冷エンジンを搭載しています。私の保有するNinja250Rも水冷エンジンですし、50cc以下の1種原付に用いられるエンジンですら、最近は水冷化されています。

超ハイパフォーマンスエンジンから低排気量の量産エンジンまでが水冷エンジンで占められていることから、その優秀さと信頼性がうかがえます。

 

※HONDA RC213V-Sに搭載される水冷V型4気筒DOHCエンジン HONDA HPより引用

 

 

こう書くと、全部水冷エンジンにすればいいじゃ無いか、と考えそうですが、水冷エンジンはエンジン内部に水を通す為のジャケット構造(水路を作る)必要があり、また、そこへ冷却水を送る為のポンプ、水温管理のためのサーモスタット、そして、ラジエター等大量の補記類が必要になる事から、コストが上がってしまいます

※CB1300用エンジン シリンダー(筒状の穴の回りにある八の字状のスリットが水が通るジャケット部 HONDA HPより引用

 

また、そうした補記類を搭載する事で、どうしても他の2つの形式に比べ重量が増加しますし、トータルのサイズも大きくなってしまいます。

 

なので、すべて水冷式エンジンに置き換えるということはせずに、バイクの種類や目的に応じて空冷、油冷、水冷が使い分けられています。

 

 

尚、水冷エンジンは先述した通り性能は優秀であるものの、補器類が多くなるため日頃からそれぞれの装置の調子に注意する必要があります

例えば冷却水が不足していれば十分な冷却を行うことはできませんし、サーモスタットが故障していては正確な水温の測定ができず機能不全に陥る可能性があります。冷却水を通すホースに異常があれば、冷却水が漏れだしたり、必要な圧力を加えることができずにエンジンの冷却不足に陥る可能性があります。

 

なので、日常点検で、冷却システムの故障がないかを点検する必要があります。

簡単にどんなチェックをすればよいのかというと、バイクのエンジン周辺を見渡してみて冷却水の漏れがないかどうか、あとは走った時に異常な水温を示さないか、水温が上がり続けることはないか、といった感じです。

 

エンジン周辺から液体が漏れているときは、冷却水の漏れ or エンジンオイルの漏れが可能性として挙がりますが、それを見つけたら一度バイク屋に見てもらうことをお勧めします。高性能なエンジン故にどこか一か所が異常を起こしてしまうと途端に全体のシステムの故障に繋がります。

 

常にビクビクする必要はありませんが、デリケートなシステムであることは認識しておいたほうが良いです。

 

とはいえ、水冷タイプはエンジンのシステムとしては実績、信頼性、そして性能の面においても現状の最適解といえるタイプですので、もし自分のバイクが水冷タイプであった場合は愛でてあげてください(*´ω`*)

 

ちなみに、水冷エンジンでもシリンダー周囲に放熱フィンのようなものが設けられているものもありますが、あれは機能性というよりはデザインでつけられているもので、冷却にはそれほど影響していないようです。

 

まとめ

 

ということで、エンジンの冷却方式について記載してみました(*´ω`*)

 

基本的にエンジンのタイプでバイクを選ぶ人は少ないと思いますが、自分の乗っている愛車のエンジンがどのような特性なのかを知る事は悪いことでは無いと思います。

 

それぞれのエンジンに対して長所短所ありますので、自分の愛車のエンジンタイプを知り、愛車の理解を深めたうえで乗ってあげれば、扱い方を知ることで愛車も長持ちしますし、得意なシーンも理解でき、よりその性能を引き出してあげることができると思います(*´ω`*)

 

そして、愛車との絆をより深めていただければこの記事を書いた甲斐があります笑

 

 

尚、エンジン形式には冷却方法以外にも様々種類ありますので、それはこれから順次書き綴っていきたいと思います(*´ω`*)

 

以上!