見た目だけじゃない!?シリンダー配置によるエンジン性能の違いについて

バイク初心者の方へ

こんばんわ、たまです。

 

今日は、先日記載した、2気筒以上のエンジンのシリンダー配置方法による特性の違いについて、解説していきます(*´ω`*)

 

振動の話

 

シリンダー配置を語るうえで必ず出てくる振動について、すこし解説をしておきます(*´ω`*)

自動車もそうですが、バイクに搭載されるエンジンは内部で爆発(燃焼)を起こしています。それが、シリンダー内のピストンを押し下げることで、コンロッドを回し、動力を発生させているのですが、そのピストンの動きによってエンジンには振動が発生してしまいます。

ここで発生する振動で問題になるのは1次振動(エンジンの回転と同じ周波数、ドコドコという振動です)と、2次振動(エンジンの回転の2倍の周波数の振動、ハンドルで感じるブルブルといった振動です)と、偶力振動(エンジンをねじる方向に発生する振動です)の3つの振動がが主であり、これら振動をいかに消すか、という試みが、シリンダー配置やエンジンの構造を変化させ、これまでの歴史で長年試行錯誤されてきました。

ということで、これら振動の関係も念頭に入れつつ、下記読み進めてみてください(*´ω`*)

 

シリンダー配置とは?

   

 

例えばバイクのカタログに記載されているパワートレインの情報を見ると、水冷並列2気筒DOHCエンジン、とか書かれていますが、これで言えば”並列”という部分がシリンダー配置を指しています。

他には、アメリカンバイクに多い方式で言えば、空冷V型2気筒SOHCエンジンという書き方で、これは”V型”という部分がそうです。

この配置方法によって、様々な特性をエンジン、バイクへ付与することができるのですが、その特性について、代表的なシリンダー配置と共に確認していきましょう。

 

並列2気筒エンジン

 

 

私の所有しているNinja250Rも同タイプのエンジンを積んでいますが、シリンダーが横に並んでいるエンジンです。別名パラツインと呼ばれたり直列2気筒と呼ばれることもあります。

 

このタイプはアメリカンなどに積まれるV型エンジンと比べて軽量で、部品点数が少ないことから、コストも安く最も一般的なエンジンと言えるでしょう。

 

欠点としては、構造上全ての振動を消すことができない(点火タイミングの調整で各振動を抑えることはできるが、全ての振動を打ち消すことは不可能)ため、バランスシャフトと呼ばれる振動を打ち消すためのバランサーを投入し、打ち消しきれない振動を相殺し、乗りにくくなることを回避していますが、その分パワーの低下、燃費の悪化を招いてしまうことも。(もちろんそのバランサーのないバイクもあります)

 

とはいえ、Ninja250Rもそうですが、そういったネガな部分は特に感じることなく、並列2気筒エンジンは、いたって扱いやすい特性、また、横幅も抑えられるためレイアウトの自由性も高いシリンダー配置であると言えます(*´ω`*)

 

尚、この並列2気筒エンジンの音が聞きたい方は、下記動画をクリックしてみてください。(ちょうどNinja250Rの動画がありました)

アイドリング状態は耕運機サウンドとか言われたりもしますが、高回転になるとなかなか良いビート音を響かせてくれるので、結構”その気”にさせてくれます笑

↓Ninja250Rの並列2気筒エンジン

2010 Ninja250R 排気音

自分のバイクじゃないのが悔しいので、また機会があれば自分のバイクの音(といっても全く同じバイクですが(*´ω`*))を録音してきます笑

 

 

V型2気筒エンジン

 

 

V型2気筒エンジンとは、写真の通り、クランクシャフトを軸にして各シリンダーがV型に伸びている配置を持ったエンジンのことです。主に、アメリカンバイクに採用され、ホンダでは昔からVツインエンジンとして250ccロードスポーツモデルにも搭載されてきました。

 

特徴としては、シリンダー同士の角度を90度に調整することで、1次、2次および偶力振動を打ち消すことができ、理論上、非常に振動の少ないエンジンとすることができます(3次以上の小さな振動は残ります)。ということは並列2気筒エンジンで必要であったバランサーを必要としませんので、出力の損失、燃費性能の低下も並列2気筒エンジンに比べて抑えることができます。

また、並列2気筒エンジンにくらべ、摩擦損失が少なく、効率に優れます。これはのちのV4エンジンの項にて詳しく説明しています。

 

ただし、振動問題は大幅に低減するものの、Vツインエンジンはどうしてもシリンダーが二つに分かれていることから部品点数が多く、重量がかさみ、メンテナンス性が悪い、また、特に空冷タイプは後方側のシリンダの冷却が難しくなるといった問題があります。

 

とはいえ、このエンジンは前述の通り振動が少ないことと高効率であることが利点であり、また、シリンダー角度を調整してやることで独特の振動を生み出せるため、アメリカンタイプは敢えてこのタイプを採用している傾向がある等、人気の配置となります(*´ω`*)

 

エンジン音は、NInja250Rと非常に似通っていますね。ドラッグスター250は思ったよりも音が軽いですが、アメリカンタイプは排気量が多くなるほど低い重低音になります(調音されている?)。

 

↓VTR250のエンジン音(形状からしてキャブ時代のものです)

VTR250 エンジン音

 

↓ドラッグスター250のエンジン音

ヤマハ ドラッグスター250 試乗インプレッション マフラー音 エンジン音

 

ちなみに、先日記載したエンジンの冷却方法の項でも記載しましたが、このドラッグスターは空冷エンジンなのです。そして、VTRのエンジン音(水冷)と聞き比べてほしいのですが、明らかに音が違うことが分かります。

水冷はエンジン内の音が遮音されているため、マフラーからの音が強調されて聞こえますが、空冷エンジンは水冷エンジンと比べて甲高い音がエンジン付近から聞こえてくるのが分かります。

アメリカンの場合は、ドコドコという音が好きな方が多いと思うのですが、空冷スポーツタイプが好きな方は、この音が心地よいと感じられるようです(*´ω`*)

 

ちなみに私はどっちも好きですが!というかエンジン音はすべて好き(テヘペロ

 

冷却方法について知りたい方は、下記記事参照ください(*´ω`*)

エンジンの種類(冷却方式)について
こんばんわ、たまです。 今日は自動車やバイクに用いられるエンジンの冷却方式の違いについて解説したいと思います(*´ω`*) 自分の愛車のエンジンタイプを知り、愛車の理解を深めたうえで乗ってあげれば、扱い方を知ることで愛車も長持ちしますし、得意なシーンも理解でき、よりその性能を引き出してあげることができると思います。

 

 

直列4気筒エンジン

 

 

直列4気筒エンジンとは、写真の通り、並列2気筒エンジンをさらに横に二つ並べたような形状のエンジンで、先日の記事に記載した通り、特に日本のスポーツモデルにおいては一般的なエンジン形式です。インライン4等と呼ばれることも。

 

特徴としては、形状的には並列2気筒と似通っているため、V型と比べて部品点数が少ない、重量が軽い、メンテナンス性が高いといった利点があげられますが、なんといっても振動が少なく、スムーズに回転するというのがライダーを魅了するポイントではないでしょうか?

 

厳密に言えば振動は発生しているものの、クランクの角度配置により1次振動は打ち消し可能、そして、並列2気筒エンジンと異なり、偶力振動が生じないため、バランサーの配置により残った2次振動を消してやれば、振動の少ないスムーズなエンジンを作ることができます。

まぁエンジンの振動を消す目的であれば、直列6気筒エンジンを積めばよいのですが、スペース的制約が車と比べて大きいバイクに直6を積むことは困難(積んでいるバイクはありますが)なため、現在は実用化されていません。

 

ということで、直4エンジンはV型エンジンに比べれば横幅が広くなってしまうものの、きれいに振動を打ち消し、スムーズな乗り味を得られるエンジンであると言えます(*´ω`*)

 

直4のエンジン音は、下記参照ください。美しく回りすぎて、CB400のエンジンなどは、モータのような音と比喩されたりします。

CB400SF NC42 試乗レポート エンジン音 マフラー音 NC31との違いインプレッション

 

 

あああああなんて美しい音なんでしょう(*´ω`*)

 

 

V型4気筒エンジン

 

V型4気筒エンジンですが、2つのピストンを収めるシリンダーがV型に配置されているエンジンのことです。V型2気筒エンジンが並列化したと思ってください。

昔でこそ、250ccや400ccのスポーツバイクでも採用されていたのですが、最近採用されているのは一部の高性能モデルのみとなっています。

 

というのも、このエンジン、性能は凄いのですが、V型2気筒と同様に、直列タイプと比較すると、シリンダー数が倍になり、エンジン駆動の為の部品点数も増えるため、どうしてもコストが掛かってしまうこと、メンテナンス性が悪いこと、前後長が長いためレイアウトが難しいといった欠点があります。

 

それでもホンダのフラグシップであったVFRシリーズやMotoGPで活躍するRC213V、DUCATIのパニガーレV4等超ハイスペックモデルがV4を採用しています。

こういったバイクにV4エンジンが採用されるのは下記理由によります(*´ω`*)

 

 幅を狭くできるため、前面投影面積を小さくすることができる

高速域になってくると、バイクが受ける空気抵抗も馬鹿になりません。空気抵抗を減らすには、バイクの全面投影面積を小さくする必要があるのですが、これを小さくしようとすると、バイクの全高を下げるか幅を小さくするしかありません

といっても全高を小さくすることは難しいため、幅を減らす方向に舵を切らざるを得ないのですが、その際、高回転化が可能な多気筒(4気筒)かつ横幅をスリムにできる形式がV4なのです。

 

※V4を積むPanigale V4と、直4を積むCBR1000RRの幅の比較。青矢印はPanigaleの幅と同一としている。この比較写真から、V4エンジンを採用したバイクの細さが際立っている事が分かる。

 

なので、いずれはスポーツバイクもV4エンジンが主流となっていく!?もしくはYAMAHAのようにクロスプレーンエンジンを極めて直4のままで進化するのか!?(*´ω`*)

 

クランクシャフトのジャーナル部が少なく、抵抗が小さい

 

クランクシャフトのジャーナル部とは、クランクシャフトをエンジン内で適切な位置に保持するための軸だと考えてください。そのジャーナル部がV型エンジンは少なくできる為、軸受で損失する動力を最小限にでき、効率的にエンジンのパワーを駆動力に変換できるのです。

 

これは、直列4気筒エンジンのクランクシャフト周辺のモデルです。矢印で示した箇所が、クランクシャフトを保持するための軸、クランクジャーナルと呼ばれる部分です。

この画像から、直4エンジンは、計5個所のクランクジャーナルがあることが分かり、エンジン内での爆発によって発生した力をこの5個所の軸受で損失していることが推測できます。

 

 

一方のV4クランクは、上図のようにクランクジャーナルが3か所しかありませんそのため、エンジンで発生したパワーを、比較的ロスなく駆動力として使えるのです。

もちろん、V型2気筒エンジンでも基本的に構造は同じですので、同シリンダー数の直列タイプに比べて効率が良いと記載したのは、まさにこれが理由です。

 

ちなみに、V4はVツインと同じように、弁駆動の為のカムシャフトを動かす機構が直4の2倍必要となる(部品点数の増加と言っていたのはこれ)のですが、これによるロスよりも、ジャーナル部のロスの方が大きいため、こちらが採用されているとのこと。

 

 

不等間隔爆発によりトラクションを稼げる

 

これ、ちょっとわかりにくいのですが、V4エンジンは構造的に不等間隔爆発になります。なので、普通の直4エンジンと異なって、一定間隔で燃焼(等間隔爆発)が起こるわけではなく、燃焼と燃焼の間に”間(ま)”が発生(不等間隔爆発)するタイミングがあります

 

詳しい説明は省きますので別サイトで調べてみてください(*´ω`*)ここでは、簡単に、感覚で理解できるよう解説していきます。

 

実は、この”間”がトラクション(タイヤが地面を蹴っている状況、滑っていない状況)を稼ぐ役割をしているのです。一番わかりやすい例として、走行中にバイクの後輪が滑ったとしたら皆さんどうされますか?

 

本能的にアクセルを緩めると思います。アクセルを緩めると、後輪のトラクションが回復して、バイクの姿勢を戻すことができますよね?(凍結路や砂利道はその限りではないので除きます)

 

これと同じ作用をV4の不等間隔爆発は起こしているのです。しかも、エンジンが回っている間は常にです。

 

つまり、不等間隔爆発によって発生した一瞬の”間”ですが、その”間”によって気づかないうちに後輪タイヤの駆動力が途切れ、トラクションが回復するという、アクセルを戻した時と同様の現象が絶えず起きているため、V型4気筒はトラクションが良い、と言われます。

 

ちなみにYAMAHAが採用しているクロスプレーンも不等間隔爆発ですので、同様の作用があります。クロスプレーンの特徴は不等間隔爆発だけではありませんが・・・。

 

そして、この不等間隔爆発は、V4エンジンに独特の音を奏でさせることが知られています(*´ω`*) VFR800の動画を引っ張ってきましたので、ご覧ください。

 

↓V4エンジンの音(VFR800)

VFR800F エンジン音

 

直4と全く異なりますね。むしろアイドリングは2気筒エンジンに近いかもしれません。この脈動というか、音の途切れが先ほど述べた”間”であり、V4エンジンの、というか不等爆エンジン音の特徴となっています(*´ω`*)

 

 

まとめ

 

といった感じで、各シリンダー配置についてまとめてみました。

 

各タイプを一言で言い表せば、

並列2気筒・・・若干の振動はあるが、レイアウトしやすい標準的な形式

V型2気筒・・・レイアウト・コストに難ありだが、振動が少なく効率の良い形式

直列4気筒・・・美しい音色を奏で、モータのようにスムーズな回転のエンジン

V型4気筒・・・コストは高いものの、パフォーマンス重視のハイスペックエンジン。

といった感じでしょうか(*´ω`*)

 

これ以外にも直列3気筒や水平対向6気筒等もあるのですが、それらはおいおい追加していきます。

 

 

ここで述べたシリンダー配置(気筒数含めて)は、これを基準にしてバイク選びをする、というくらいバイクの特性を決定づける重要なものです。

 

もし、あなたがあのバイクの音がカッコイイ!とかきれいな音が良い!といったように、エンジン音への拘りがあるのであれば、一度、自分の好きなエンジン音が出る形式を調べてみることをお勧めします。ホントに全然違いますよ(*´ω`*)

 

 

ということで、本日は以上です!

 

 

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