トヨタのTHSは古いシステムなのか?実は代を追うごとに進化しているTHSについて解説します!

愛車 C-HR

こんばんわ、たまです。

今日は、トヨタのハイブリッドシステムであるTHS(Toyota Hybrid System)について、再解説します。

 

基本的な構造については、下記記事にて解説してますので、そちらを参照してください。

 

燃費性能と信頼性は最優秀! トヨタのハイブリッドシステム THSⅡ の仕組みについて

 

 

 

では今回は何を解説するのかというと、実は現在も進化を続けているTHSについてと、その最新型を搭載している車種を紹介したいと思います。

 

最新型を搭載している車種を紹介!というのも、実はプリウスに搭載されているのと同じ1.8LのTHSⅡだけみても、実は排気量こそ同じなものの、開発された時期が異なる2種類のシステムが存在しているのです。

 

そして、一見同じように見えて、実は2008年に開発されたシステムと2015年に開発されたシステムという形で、実に6年もの差があります。

 

当然、後者のシステムは、いわばその6年間の間の技術向上が反映されたものであり、現時点(2019年5月時点)で最新のシステムとなります。

 

しかも、現在のラインナップには、この前者と後者が入り乱れて搭載されている状態であり、ある車種は新型の1.8Lハイブリッドシステムを搭載しているが、ある車種は旧型の1.8Lハイブリッドシステムを搭載している、といった状態です。

 

クルマに興味がない方からすれば、おそらくどちらでも構わない、燃費が同程度であればどっちでもよい、と考えられる方も多いかもしれません。

 

でも、性能的には極端な違いはないものの、どうせなら新しい世代のシステムに乗りたいと思いませんか?

 

ということで、折角ですので読者の皆様が(気分的に)損をしないための、THSラインナップを紹介したいと思います(*´ω`*)

 

 

THSの種類について

THSには現在、それぞれ排気量が異なるものもありますが、大きく分けて4つのバージョンが存在します。

  • 初代プリウスに搭載されていた1.5LのTHS
  • 2台目プリウスに搭載されていた1.5LのTHSⅡ
  • 3代目プリウスに搭載されていた1.8LのTHSⅡ
  • そして、最新の4代目プリウスに搭載されているTHS2Ⅱです。

2台目以降はすべてTHSⅡとなっていますが、冒頭に記載した通り、様々な代のTHSが併売されており、そのシステム名称の違いで消費者に優劣を感じさせないための配慮であるとか。

 

ただし、そのせいで少し車に詳しい人からすると、代わり映えしない、と映ってしまうのですが、そういった方はあまりTHSを選ばないので、切り捨てた感じでしょうか(*´ω`*)

 

ということで各々について紹介していきます。

 

第一世代のTHS(トヨタハイブリッドシステム) ※現在は新車採用なし

第一世代のTHSは、1997年に、『21世紀に間に合いました』というキャッチフレーズと共に登場した、初代プリウスに搭載されていたハイブリッドシステムです。

 

この初代から基本的なシステムに変更はなく、現在も続いているシリーズ式ハイブリッドであり、動力分割機構によってエンジン出力を、モータの発電や駆動に分散して、最適な駆動状態を再現するシステムを採用しています。

 

有名な話ですが、この初代プリウスは原価割れしており、1台売れるごとに赤字が積みあがっていくという代物でしたが、エコ技術の普及のために215万円という低価格で販売を続けていたそうです。

 

また、駆動用バッテリーの技術もまだまだ未成熟であったため、初期型のバッテリーはなんと、永久保証がついており、おそらく今なおトラブルによる交換や修理は無償で行ってもらえると思います。

 

なので、もし中古車で初代プリウスを選ぶのであれば、この初期型が吉、なのかもしれません・・・?(; ・`д・´)

 

尚、動力性能および燃費性能は、さすがに現在のシステムと比べると、大きく劣る(燃費は古い燃費基準(10.15モード)で28km/Lでしたので現在のコンパクトカーにも劣ります)点は仕方がないですね・・・。

 

一説には、動力性能は軽自動車並みだったとか・・・?

 

この最初期型のTHSを搭載した、現在新車で買える車は存在しません。

 

まぁ存在していても積極的に選ぶ意味はないと言えるでしょう(*´ω`*)

 

第二世代のTHSⅡ(トヨタハイブリッドシステムⅡ) ※現在は新車採用なし

 

さて、第二世代ですが、これは2003年の2台目プリウスの販売と同時に展開されていくこととなります。

 

 

たま。
たま。

ちなみに、私もこのタイプのプリウスに乗っていました(親の車でしたが)

 

その詳細ですが、エンジンの排気量は同一なものの、システム自体はエンジン・モータ・バッテリー・制御技術がブラッシュアップされた、最新型へと生まれ変わりました。

 

そのシステム出力は、初代の101PSから111PSへと1割以上も向上したほか、出力制御はより高回転側へと移っています。

 

モータも換装されたことで出力は1.5倍に伸び、これら改良により燃費性能は10.15モード燃費で35.5km/Lを達成しました。

 

たま。
たま。

10・15モード燃費なので現在のJC08モード燃費と比べると、良い値が出ています。JC08なら30km/L弱くらい??

 

実燃費はというと、私の使用条件で20km/L程走行可能でしたので、現在のシステムと比べても遜色ないレベルの燃費性能は、この時点で達成されていました。

 

出力に関しては、やはり現在の主流である1.8L版と比べると見劣りする点がありますが、それでも不満を感じるような低出力・・・とは思いませんでした。

 

ということで、2003年時点ですでにトヨタのハイブリッドシステムとして、燃費性能・動力性能はほぼ完成していたと言えるでしょう(*´ω`*)

 

ちなみに、この第二世代ハイブリッドシステムも、現在そのまま使用されて販売されている車種はありませんが、アクアやカローラ(スポーツではない方)に搭載されている1.5Lのハイブリッドシステムは、第二世代と第三世代を併せて開発されたようなものなので、これらに近いシステムではあります(*´ω`*)

 

 

第三世代のTHSⅡ(トヨタハイブリッドシステムⅡ) ※現在の新車にも搭載車有

 

さて、第三世代のTHSⅡと言えば、売れに売れた3代目プリウスに搭載される、リダクション機構付きTHSⅡを指します。

 

この3代目の特徴は、

  • 2代目で不評であった高速道路での燃費性能を向上させるために、エンジン排気量を1.8Lに拡大した。
  • ハイブリッドシステムは更に進化し、新たにリダクションギア付きのシステムとして再設計された。(モータのトルクを増大させることができるシステム)
  • さらに細々とした改良(廃熱回収、電動化、ベルトレスによるフリクション低減)を実施して燃費向上に貢献

といった点で、これらの改良により、燃費は10.15モード燃費で38.0km/Lとなり、さらに動力性能は2.4Lガソリンエンジン並みという排気量以上の動力性能を得るに至りました。

 

さらに、出力特性の切り替えができるようになり、燃費を追求したECOモード、特殊な制御をおこなわないノーマルモード、定速からパワーを引き出す制御を行うパワーモード、そして、第二世代から引き続きで搭載されているモータのみでの走行を可能とするEVモードと、4つのモードから好みに応じて出力制御を選ぶことができるようになります。

 

特にパワーモードは、低速域でモータのアシスト量をアップさせているようで、軽く踏み込んだだけでも『グッ』と車体を押しだしてくれるトルクの太さを感じさせてくれます。

 

たま。
たま。

私の感想としては、日産リーフを所有しているときに親の3代目プリウスを運転させてもらったのですが、パワーモード時のレスポンスはリーフにも匹敵するくらいのトルク感を感じました。

 

この型のプリウスになってから、暴走プリウスや高速道路でのカッ飛ばしプリウス等の話題をちょくちょく耳にするようになりましたが、逆に言えばそれだけシステムが進化・成熟してより大きなパワーを出せるようになったということですね(*´ω`*)

 

そして、この代からプラグインハイブリッドカーが登場。

 

システム自体は同一で、バッテリーをニッケル水素からリチウムイオン電池へ変更し、搭載量を増加、併せて制御システムを改良することで、同じ車体・メカニズムを用いたままPHEV化を可能としています。

 

といっても現行のPHVほどのバッテリー容量がない(新型8.8kWhに対し、この旧型は4.4kWhと半分のバッテリー容量)ため、航続距離はEV走行可能距離が20数キロといったところで、実際の数値は20kmを下回るとか。

 

20kmというと、通常のプリウスでいえばレギュラーガソリン1L程度の走行距離なわけですから、あまり経済的ではなく、さらにPHV化による価格上昇がはるかに大きかったため、販売員ですらお勧めできない、と言わしめたほど(*´ω`*)

 

PHVとしての性能は良いとは言えない物でしたが、それでも世界に先駆けて実用的なPHVを市販化したことに大きな意義があると思います(*´ω`*)

 

 

尚、この3代目のシステムは実は現在でも採用されている車種が沢山あります。

 

例えば、トヨタのミニバンファミリーであるNOAH、VOXYおよびESQUIREに搭載される1.8Lハイブリッドシステムは、この3代目のハイブリッドシステムを使用しています。

また、1.5Lハイブリッドを搭載する、アクア、カローラフィールダーおよびシエンタも、この3代目THSⅡを踏襲しています。

 

といった感じで、ごく最近発売された車種を除いて、現在のトヨタのラインナップ上の半数以上のHV車は第三世代THSⅡを採用しているということです。

 

 

第四世代のTHSⅡ(トヨタハイブリッドシステムⅡ) ※これからの主流

そして、現在の最新型となる、第四世代に進化したTHSⅡです。

 

これは我が家の愛車、C-HRにも搭載されている新型のハイブリッドシステムです。

 

この最新型は、エンジンの排気量に変化がなく、一見第三世代とあまり変わらないようにも見えますが、これまで同様、主に燃費性能で大きな進化を果たしています。

 

カタログ燃費を見れば一目瞭然なのですが、新型プリウスの燃費性能は、最高値でJC08モード燃費で40.8km/L。

 

先代モデルと比べるとわずかな上昇と感じるかもしれませんが、3代目プリウスの38km/Lという値は10・15モード燃費表示なので、JC08モード燃費よりも良い値が出ます。

3代目プリウスが販売されている期間にモード表記が変わったため、実は途中からJC08モード燃費表記がされるようになったのですが、その値が32.6km/Lですので、その差は8.2km/Lとなります。

 

これ、実は2代目⇒3代目へ進化した時以上に高性能化(低燃費化)しています。

 

なぜこれほどの燃費向上が可能になったのか?

 

まず、エンジンは3代目と同じ型式の1.8Lエンジンを搭載していますが、出力特性を変更。また、種々の改良により熱効率40%を達成した超低燃費エンジンへと生まれ変わりました。

そして、モータに関しても4代目に改良されるにあたり、新規のモータへ換装が行われています。

加えてシステムの大幅な小型化、軽量化により約20%の軽量化を達成し、これらハード面の改良と、進化した制御技術も相まって、大幅な燃費向上が果たせた模様です。

 

しかし、実は三代目に比べて、システム出力自体は実は低下しています。

 

まず、エンジンの最高出力は99PS⇒98PSへ若干減少しています。一方で、モータの出力は2割以上のダウン。具体的には、旧型 60kW(82PS)/207Nm(21.1kgf・m) であったのに対し、新型 53kW(72PS)/163Nm(16.6kgf・m)となっています。

 

その結果、システム出力は136PS ⇒ 122PSとなっているため、約1割ほど出力が低下してしまっています。

 

実はこれを裏付ける、旧型プリウスと新型プリウスの加速比較動画があるのですが、やはり動画の中でも旧型プリウスの方が若干加速が良いようです。

 

新旧プリウス フル加速比較 50系vs30系

0-100km/h加速で約1秒の差がついています。

 

ということで、第三世代⇒第四世代への進化は主に小型・軽量化と低燃費化が主眼に置かれているようで、出力に関しては第三世代に軍配が上がります。

 

とはいえ、自分のC-HRを運転している限り、第四世代THSⅡで出力不足を感じることはありませんので、そこまで気にすることは無いでしょう。

 

それよりもむしろ大幅に燃費を向上させつつ、動力性能の低下をこの程度にとどめることができた素晴らしい技術と捉えましょう(*´ω`*)

 

もう一点、おそらくですが、最近レクサスのUXに搭載された2.0LバージョンのTHSⅡが、動力性能を重視して開発されたモデルであり、この1.8Lのシステムは高燃費が要求される車へ搭載されていくのではないかな、と予測します。

 

カローラスポーツのGRにも搭載されるという噂ですし、そういった棲み分けになっていくのでしょう。

 

 

そして、この第4世代THSⅡを搭載する車種は下記のような車です。

  • 50型プリウス(俗にいう新型プリウス)
  • C-HRハイブリッド
  • カローラスポーツハイブリッド

現時点ではこの3種のみとなりますが、今後はさらにラインナップが増えていくことでしょう。

(厳密にはクラウンやカムリの搭載するTHSⅡも第四世代に該当しますが、プリウスから始まった1.5L~1.8Lのシステムとは系列が異なるため割愛します)

 

 

まとめ

ということで、トヨタのハイブリッドシステムであるTHSⅡの歴史と特徴、そして現在展開されている第三世代と第四世代の代表車種を纏めてみました。

 

特に現行展開されているシステムの特徴を書くと、

第三世代THSⅡ

  • 第四世代に比べてシステム出力が秀でている。
  • 実際のパワーも第四世代に比べて高く、加速性能はこちらの方が上。
  • ハードのサイズは第四世代よりも大型となり、重量も重く、燃費性能は劣る。
  • 2009年より展開されてきたシステムであるため搭載車種が多い。

搭載車種例:プリウスα、ノア・ヴォクシー・エスクァイアの1.8Lハイブリッド車、アクア、シエンタやカローラアクシオ、フィールダーの1.5Lハイブリッド車

 

第四世代THSⅡ

  • 第三世代に比べて出力が劣っている。
  • 加速性能も第三世代に劣るが、制御はより滑らかに進化
  • システムのサイズがコンパクトになり、重量も20%低減。燃費性能は大幅に向上。
  • 2015年からの展開であるため搭載車種は少ない。
  • 最新の2.0Lのハイブリッドシステムが登場し、出力型と燃費型で棲み分けが行われると予測

搭載車種例:50型プリウス、C-HRハイブリッド、カローラスポーツハイブリッド

 

といったところです。

 

パワーの第三世代か燃費の第四世代か、という感じですね(*´ω`*)

どちらを選ぶかは人それぞれ(というか車種で決まってくる)なので、参考になれば幸いです。

 

 

たま。
たま。

ちなみに私はバッチリシステムの世代まで考えてC-HRを選びました。別記事でも記載していますが、C-HRはシャシーも最新型という特徴があるため、ヴェゼルではなくC-HRを選んだという経緯です。そして、その選択は間違っていなかったと確信します。

トランスミッションはヴェゼルの完勝ですが笑

 

パワーの低下はあるものの、完成度は確実に最新型の方が上ですので、もしあなたがトヨタのハイブリッド車購入で悩んでいて、第三世代と第四世代のシステムを選ぶことができるのであれば、上記内容を考慮して車選びをするのも良いかもしれません。

 

ということで、THSの進化の歴史について解説しました(*´ω`*)

 

最後までご高覧いただき、ありがとうございました。