燃費性能と信頼性は最優秀! トヨタのハイブリッドシステム THSⅡ の仕組みについて

自動車の基礎、構造やメンテナンスについて

こんばんわ、たまです。

 

本日は、ホンダ、日産に続き、TOYOTAのハイブリッドシステムについて解説させていただきます(*´ω`*)

 

※マイナーチェンジを受けた4代目プリウス

 

20世紀末に登場したプリウスを皮切りに、日本の自動車産業を変革させた一台とそのシステムであるともいえるのがトヨタのTHS(Toyota Hybrid System)です。

そのシステムはどのようなものか?そして他社システムと比べてどのような利点があるのか解説していきます(*´ω`*)

 

トヨタのハイブリッドシステム THS(Toyota Hybrid System)

新型カムリに搭載されているTHS。このタイプは2.5Lのエンジンが組み合わされる。

 

今、トヨタのハイブリッド車に搭載されているシステムはTHSⅡと呼ばれるものです。

 

THSⅡは2代目プリウスの頃から搭載されているため、かなり古いシステムなのかと思いきや、実はプリウスのモデルチェンジと同時に、その中身はブラッシュアップされ、名称が同じでも、より性能の高いシステムへと進化しています。

ですが、基本的な構造は初代版も排気量拡大版も含めて同じです。

 

HONDAのように全く異なる3種のハイブリッド、というわけではありません。それだけTHSの完成度が高く、20年以上が経過した現在でも通用する性能を出せているということでしょう。

 

実際、最新式のハイブリッドシステムを積んだフィット(i-DCD)や、アコード(i-MMD)のライバルとなるアクア、カムリはTHSⅡを積みながらも、それら最新システムに引けを取らない、あるいは凌駕する燃費性能を示していることが分かります。

 

HONDAにして、『THSはよくできていて手の入れようがないので、HONDAとして全く新しいシステムを作りだす必要があった』と言わしめたシステムなのです。

 

 

THSの仕組み、特徴

 

さて、THSの仕組みについてです。

THSはスプリット式ハイブリッドと呼ばれる(シリーズパラレルとも)方式となります。

 

 

はい、もう全く意味不明ですね。簡単に書くと、

  1. シリーズ方式:エンジンを発電のみに使うタイプ
  2. パラレル方式:エンジンを発電、駆動の両方(パラレル)に使うタイプ
  3. スプリット方式:エンジンの出力を、駆動と発電に分けて(スプリット)最も効率の良い状態にそれぞれを制御するタイプ

ということです。

 

1は日産のノートe-powerが、2はホンダのIMA、スズキのマイルドハイブリッド等、そして3が上に書いたようにトヨタのTHSが該当します。

 

一言でいうと、トヨタのハイブリッドシステムは、エンジン出力を常に最適な駆動力/発電の割合に分割制御して、モータ駆動、エンジン駆動、モータ/エンジン駆動と様々な状態を作り上げる非常に複雑なシステムです。

 

従い、エンジンをより効率の良い状態で動かして制御ができるシリーズハイブリッドと、エンジン出力を直接駆動に回すことで損失の最小化ができるパラレルハイブリッド両方の利点を持っています

 

さて、言葉だけで説明しても分からないので、ここでシステム動画を見てみましょう。これを見れば、動力を切り替えて、状況に応じて最適な走行状態を作り出していることが分かります(*´ω`*)

 

トヨタ プラグインハイブリッドシステム | エネルギーマネージメント

 

すごいぞTHS!まさにハイブリッドのハイブリッドじゃないか!(錯乱

 

 

THSの弱点

 

普通は、複雑なシステムで信頼性に問題があったり、部品点数も多くてコストが増えてしまうといった点を挙げるのですが、どちらも1990年代から使用してきたシステムで実績はたっぷり、そして、各車種へ展開することでコストの低減もバッチリ・・・。

これが出たてのシステムなら欠点として挙げられるのですが・・・それほど弱点と呼べるようなものが挙げられません。。。

 

敢えてひねり出すとすれば、EV走行時の速度に上限がかかることと運転フィールがCVTと同様これまでの感覚と合わないこと。。。でしょうか。

 

というのも、前項に関して、THS搭載車に乗られた方ならわかると思うのですが、モータ走行で走れる速度領域が意外と狭いのです。

これ、バッテリー残量の問題とかではなく、機構的にTHSはモータに繋がれたギアの許容回転数までしかEV走行ができません。

なので、おそらく50~60km/hくらいになると、どんなに電池残量が残っていてもEVモードは解除されるのではないでしょうか?(下り坂での機関が停止している状態を除く)

ホンダのi-MMDになるとそのようなことはなく、普通に100km/hで走っていてもバッテリーに電力が溜まればEV走行に移行します。別記事で書いた通り効率が悪いのでそれほど長くはないですが、それでもバッテリーに電力貯めたままよりは全然良いわけです。

 

そして後者に関しては、上記でも記載した通り、エンジン回転を常に最適に制御するため、速度とエンジン回転数が比例しないことが多いです。運転してて楽しくないというのは個人個人のこのみなので、弱点と言えるかどうかは・・・。

 

ということで、明確なデメリットを上げることができませんでした。

こういった構造を理解して購入されている方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、まさに安定・信頼を買うのならトヨタのTHSだな、という話です。

 

 

THSの制御の方向性について

 

少しだけ書いておきます。

 

恐らく私個人の感覚だけではなく、ジャーナリスト、そして一部の所有者も言われている内容が、THSの1.8l方式と1.5l方式は燃費最優先のシステムであり、システム出力的には『おおっ・・・!』というほどの力はありません。

勿論1.8Lエンジン搭載車に比べれば力強いのだと思いますが、排気量に勝るFitのHVの加速力には手も足も出ないほど。

 

加速力で言えば

e-power ≧ i-DCD > THSⅡ

といったイメージです。

 

もし、これを見られている方が、ハイブリッドシステムに動力性能やモータのトルク感、パワーを求められているのであれば、上記の1.8L or 1.5LタイプのTHSは選ばないほうが良いでしょう。

 

2.5l方式については、速いと言われているアコードHVよりも若干早い(カムリ2.5l HV)そうなので、こちらは動力性能に関してはそれほど不満になることはないと思います。

 

ちなみに、最近レクサスUXに搭載された2.0lのTHS。現在のところUXしか搭載車種がないため、試乗の機会に恵まれないのですが、これはなかなか良い評判なので、一度乗ってみたいものです(*´ω`*)

 

 

まとめ

 

ということでトヨタのTHSでした(*´ω`*)

 

簡単に纏めると、システム的にはモータとエンジンの効率を考えて、最高の効率になるようそれらを複雑に制御するシステムを用いており、20年経った今でも最新バージョンにブラッシュアップされるとともに、他のシステムに勝るとも劣らない低燃費性を発揮することができる。

一方で、その性能は燃費性能に振ったものであるため、燃費競争ならともかく、HVがもたらす動力的な余裕を求める方にとっては少し物足りない、といったところでしょうか。

 

ただ、システムの完成度は非常に高いうえに、これほどの複雑なシステムを使っているにもかかわらず、大きなトラブルは起きていない信頼性の高いハイブリッドシステムです。

 

知人のプリウスもシステムに異常を起こすことなく総走行距離40万kmの2代目プリウスを乗り回しています。

 

失敗しないハイブリッドがほしい、トヨタの信頼性がほしい、という方にとってはまさに最適のハイブリッドシステムかと思います(*´ω`*)

 

 

本日は以上です!