こんばんわ、たまです。
今回は、現行型(GK型)HONDAフィットの紹介をします。かなり今更ですが・・・・。
※HONDA HPより引用
現在のGK型FITになったのは2013年のことなので、2019年にはフルモデルチェンジされるということがすでに報道されています。
そして、フルモデルチェンジ版には、私が絶賛するハイブリッドシステムi-DCDの採用は見送られ、i-MMDの1.5L ver.が搭載されることがほぼ確実とのこと。これを知った時はかなりショックでしたが仕方ありません。
これからどんどんi-DCD搭載車が少なくなっていくと思うと悲しいですが、せめてどこか別の車でこのシステムを生き残らせてほしいです。。。CR-Zとか!
フィットの特徴であるi-DCDの解説と他車と比べた際の優位点、そしてクラスを超えたゴルフとの比較なんかもさらっと記載してみました。
i-DCDの評価は主観たっぷりですので、そのあたりはご容赦ください。。
ということで、まずはFITの概要から(*´ω`*)
FITの概要
日本では2001年6月にロゴの後継車として登場した、ホンダのコンパクトカーです。
※初代FIT GD型 2007年まで6年間販売された。 Wikipediaより抜粋
軽自動車を除くホンダの乗用車では最も小型であり、同時期の同クラスの他の車種と比べて優れた走行性能と低燃費の両立そして広いラゲッジスペースを確保し、コンパクトカーのベンチマークの一つとして評されています。
そして、コンパクトカーと言えども、センタータンクレイアウトと呼ばれるホンダ独自の特許技術により、同クラスのコンパクトカーよりも、広い室内空間を提供していることが特徴です。
後述しますが、本当に車内が広いです。
そういった特徴がユーザの心を掴み、発売翌年には日本カーオブザイヤーに選出され、33年間セールスランキングトップであったカローラを首位の座から引きずり下ろすという偉業を達成しました。
そして、キープコンセプトで改良された、2代目FITが2007年に発売。
※2代目 FIT GE型。 Wikipediaより抜粋
この2代目も初代同様に、2007年~2013年までの6年間発売されました。
この型も初代に引き続き大人気を博するのですが、特徴的なのが、2010年のマイナーチェンジに合わせて、FITとしては初のハイブリッドモデルが追加されたこと。
※2台目FITハイブリッド。メッキとブルークリアで装飾されたフロントグリルが特徴。 Wikipediaより抜粋
システム名称はHONDA IMAで、思想的には現在のスバル製ハイブリッドシステムに近く、エンジンが主役でモータがサポートするタイプのハイブリッドシステムです。
構造的にはかなり単純で、費用の高騰を抑えることには成功したものの、燃費としてはライバル(?)のプリウスに敵いませんでした。しかし、初代FIT譲りのパッケージングの良さ(車内の広さやシートアレンジ、収納など、ユーザの使い勝手が非常に良かった)が受け、この型も大ヒット。
面白いのが、このFITハイブリッドの出来が良すぎた(システムではなく車としての総合性能)せいで、同じハイブリッドシステムを積む2代目インサイトの販売を根こそぎ食ってしまい、一時的にインサイトの名がラインナップから消えることに笑。
※まさかの身内にとどめを刺されることになった2代目インサイト。しかし、デザインに関してはかなりの支持を得ていた。 Wikipediaより抜粋
燃費もほぼ同じ値だったので、わざわざ使いにくいインサイトは選ばないよね、と(; ・`д・´)
そんなインサイトも、今ではより高級なハイブリッドカーとして復活を果たしています。
そして2013年、3代目FITの登場となります。
エンジン、プラットフォーム、ハイブリッドシステムが全て刷新され、イメージもがらりと変えての登場となり、大人気を博しました。
※3代目のFIT GK型。写真はマイナーチェンジ後のモデル。i-DCDを搭載する。 Wikipediaより抜粋
このタイプのFITの特徴的なグレードは、ガソリン車で言えば1.5LのRS、ハイブリッド車については、前述のi-DCDです。
1.5Lガソリン車(RS)について
この1.5Lガソリンエンジン、現在の規制ががんじがらめになっている世の中において、徹底的なチューンナップを施し、かなりの性能を捻り出しているエンジンです。
※マイナーチェンジ前のGK型 フィットRS
あるジャーナリストに言わせれば、『往年の名機、ZCエンジンの再来』というもの。
ZCエンジンというのはCR-Xという昔のスポーツカーに搭載されていたエンジンで、当時としては世界最高レベルの出力と綺麗な回転フィールを持つエンジンで、エンジンのホンダを連想させる一因となりました。
それに匹敵するエンジンだ、と言わしめたのです(*´ω`*)
現行FIT RSに搭載されているエンジンの出力は、
- 最高出力:97kW (132PS)/6,600rpm
- 最大トルク:155N·m (15.8kgf·m)/4,600rpm
というもの。
数値だけ見ても分かりづらいかもしれませんが、実はこの数値、1.5Lエンジンにしてはかなりの高出力なのです。
同クラスの同排気量の車と出力を比較してみると、
- ヴィッツ:105PS
- デミオ:110PS
- フィット:132PS
となっています。
フィットのエンジンが圧倒的に高出力ですね(*´ω`*)
実はこの数値は、上位クラスである1.6Lエンジンを積んでいた旧スイフトスポーツ(ZC32S)のエンジンに匹敵する値です。さすがエンジンのホンダですね。
これでもいまいちイメージができないという方は、こう考えてみて下さい。
Mサイズミニバン(ステップワゴンやノア、ヴォクシーといったクラス)などに積まれる2.0Lエンジンの最高出力が、大体150PSなのですが、FITのエンジンは同等とは言わないまでも、かなり近い値の出力を発揮しているのです。
とんでもないですね、FIT(*´ω`*)
全面刷新のハイブリッドモデル
これこそが現行のFITの目玉ともいえるハイブリッドです。
上記に記載した通り、旧型FITもハイブリッドモデルがあったものの、搭載されていたハイブリッドシステムはIMAという、HONDAの最初期型のHVシステムであり、トヨタ式のシステムに比べると、どうしても燃費性能で劣るものでした。
そこで、HONDAが新たに開発したのが、GKフィットハイブリッドに搭載されているi-DCDです。
このi-DCDについては下記記事で詳しく説明しておりますので御参照ください。ホンダ初のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)とモータを組み合わせたハイブリッドシステムです。

i-DCDの特徴は簡単に言えば
- トヨタ式ハイブリッドシステムに匹敵する低燃費性能を発揮
- 動力性能は同クラスのTHSⅡを圧倒的に凌駕
- むしろ、1クラス、2クラス上の排気量の車にも肉薄するレベルの性能を発揮
- DCTを変速装置として採用しており、ハイブリッドなのに運転する楽しさを味わえる
という、まさに頭おかしいくらい素晴らしいシステム(*´ω`*)
このフィットハイブリッド、初期こそ度重なるリコールを出したものの、現在のハイブリッドシステムの中では、最高レベルの燃費性能と運転の楽しさを両立したシステムを搭載しており、ホンダ内で同システムを搭載する車の中では最軽量、最安値ということからi-DCDの神髄を味わうのに適した車と言えるでしょう。
ちなみにヴェゼルHVもi-DCDを搭載しており、こちらはi-DCDのエンジン出力がさらに向上したシステムを使っていますが、車両重量が増えているため、動力性能的にはFIT HVと同等か少し劣るようです。
パッケージングの凄さ
FITが人気を博しているのは、上記のような性能よりも、むしろパッケージングかもしれません。
私も身をもって経験しているのですが、所有するアコードの車検時の代車として、FITハイブリットをあてがわれたのですが、その室内スペース、収納個所には驚愕してしまいました。
※センタータンクレイアウト 後部座席下にあるはずの燃料タンクを前席下に配置。後席のダイブダウン収納と、座面跳ね上げによって高さのある物を積むことも可能。
MM思想(マン・マキシム、メカ・ミニマム =人のスペースは最大に、メカのスペースは最小に)のもとで設計された車内空間は実に広々しており、コンパクトカーながら、上位クラスのC-HRと比較しても圧倒的に広いと言えるほど。
大人が後部座席に座っても、膝前空間はこぶし2つ分以上!
そして、ウルトラシートにより、後部座席を畳むと荷室と段差なく平坦で広大なスペースを作り出すことができ、様々なものを積み込むことが可能です。
さらには、社内各所に様々な収納場所を設けることによって、ユーザの利便性を向上。
マツダデミオ等は、デザイン優先の外観、室内により若干収納スペースが不足している、といった記述をみることがありますが、FITならそのような心配は皆無かと(*´ω`*)
内装の質感にも気を払っており、マツダのデミオ程力を入れていない物の、チープさを感じず、されどもゴテゴテもしていない、とても良い塩梅に纏められています
※メーカオプションのプレミアムブラウン・インテリア HONDA HPより引用
他の追従を許さないパッケージングが、今なお衰えない人気を誇るFITの強みの一つなのだと思います(*´ω`*)
走行性能について
i-DCDの項でも述べたのですが、フィットハイブリッドの走行性能は、高出力ハイブリッドシステムによるキビキビとした動きに加え、新しくなったプラットフォームによるカチッとしたシャシーも特徴です。
DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を積んだハッチバックと言えば、Cセグのベンチマークと言われるゴルフが代表として存在しますが、その走行感覚はゴルフに勝るとも劣らないのでは?と思えるほど(*´ω`*)
もちろん、静粛性や乗り心地などは、より高価なゴルフに軍配が上がりますが、i-DCDの走行時の滑らかさは、評論家が絶賛するDSG(VW版のデュアルクラッチトランスミッション)にも勝っているんじゃないかと思うほどの出来で、速度の上がり方もスムーズです。
VWのゴルフに試乗しましたが、成熟されたDSGとはいえ、やはりターボ車ということで、低回転域でどうしてもトルクの急激な変化が起こりやすい点、そしてDSGの低速時のぎくしゃく感により、違和感をどうしても拭うことができませんでした。
一方Fitハイブリッドのi-DCDも大本はDSG同様基本的な構造はデュアルクラッチトランスミッションであるため、低速には弱いはずなのですが、こちらの場合、低速で使用する1速ギアをモータが担当しているため、そのようなぎくしゃく感が起こり辛く、滑らかに制御されているのです(*´ω`*)
そして、ターボの代わりにモータによるアシストを加えることで、回転数の変化による変動(ターボラグ)を最小化できるため、実に素直な変速が行われる、というわけです。
そして、車体もカッチリしている。人によっては、足が固いという表現をされるかもしれませんが、それもしっかりとした骨格故ですので、ぐにゃぐにゃのフレームよりは圧倒的に良いと感じます。
ゴルフに300万円出すのなら、FITハイブリッドに200万円出したほうが幸せになれるのではないか?と私は本気で思います(*´ω`*)
もちろん、人それぞれですが、私は両車乗り比べてそう感じました。
まとめ
ということで、わたしのFITに対する愛をぶちまけてみました。
※HONDA HPより引用
安い、燃費が良い、運動性能が高い、パッケージングが良いと良いことづくしのFIT。
ガソリン車を選んでも、ハイブリッド車を選んでも、お値段以上の満足をられること請負です(*´ω`*)
もちろん、ホンダセンシングも搭載されていますから、その良パッケージングと運転補助機能を駆使して長距離ツーリングへ、なんて使い方も余裕でこなせてしまいます。
後席を倒してフルフラットにすれば、車内泊による旅行だって可能。まさにコスパ最高のオールマイティカー、それがFITだと思います(*´ω`*)
とはいえ、もう間もなくフルモデルチェンジが予定されており、i-DCDを積んだハイブリッドモデルはこれで最後になり、次期モデルからはi-MMDが主流となるようです。
i-MMDも良いシステムですが、i-DCDの方が味があって良いシステムだと私は思いますし、i-DCDは今存在しているすべてのハイブリッドシステムの中でも1、2を争う楽しさを味わえるものと思います。
もし、ハイブリッド車に楽しさを求めるのであれば、このFITのようにi-DCDを積んだHONDAハイブリッド車を私は強くお勧めします(*´ω`*)
私もセカンドカーで欲しいくらいなのですが・・・販売終了前に買ってしまうかどうか・・・(; ・`д・´)
というわけで長くなりましたが以上です(*´ω`*)