インプレッサやレヴォーグに採用される駆動方式 AWDとは? 米国で信頼の高い、安全なドライブのための最高のシステム。

自動車

こんばんわ、たまです。

本日は、車のカタログ等でもよく目にするAWDという表記について解説します(*´ω`*)

 

 

嫁さんと車のカタログを見て話をした際に、AWDって何?という質問が来たので、知らない方もいらっしゃるのかな、と思い、記事を作ることとしました。

私も自分の車を選ぶ際は、このAWDを積極的に選びたいのですが、なかなか経済的に許しを得られない・・・(; ・`д・´)

 

AWDとは?

AWDとは『All Wheel Drive』の略で、直訳すると全輪駆動という意味ですね。日本での一般的な乗用車においては4WDと同じと思っていただいてOKです。

AWDと4WDの違いは、日本国内では基本的に違いはないと思っていただいても大丈夫かと思います。

日本では、スバル レオーネ エステートバン4WDが搭乗した際に4WDという名称が使われていたため、その名が浸透したようですが、海外では一般的にAWDという表記になっているようで、国内でもAWD表記とすることが多くなってきましたね。

 

ちなみに、海外では下記のような6輪車も存在します。これの場合は4WDとAWD(6輪駆動)で意味が変わってきますね。

※メルセデス G 63 AMG 6×6 wikipediaより

 

AWDを語るにあたって必ず出てくる他の駆動形式についても簡単に説明しておきます。

 

  • FF(Front engine, Front drive)車

エンジンを車体前方に設置し、前輪を駆動して進むタイプの車。今一般に出回っている車のほとんどがこのタイプ。このタイプは、後輪を駆動するための部品が不要となり、スペース効率に優れる。

 

  • FR(Front engine, Rear drive)車

エンジンを前方に設置し、後輪を駆動して進むタイプの車。高級セダンやスポーツカーに採用例が多い。FF車と比べてスペース効率には劣るが、駆動輪(後輪)と舵輪(前輪)で役割を分けているため、運転した際に挙動が自然になる。また、発進加速時等においては後輪側に車体重心が動くため、グリップを稼ぎやすいという特徴もある。

 

そして、AWDの全輪駆動車となります。基本的にはこの3種類(前輪駆動、後輪駆動、全輪駆動)を覚えていればOKです。

MRやRRといった駆動方式もありますが、現在、一般的な乗用車は殆どこの形式を採用しているものはありませんので、割愛します。

 

では、AWD車のメリットとデメリットを見てみましょう(*´ω`*)

 

AWDのメリット、デメリット

さて、AWDのイメージは走行安定性とか雪道に強いといったところですが、AWDのメリットとデメリットを下記に記載したいと思います。

 

メリット

  • 全てのタイヤが駆動しているため、滑りやすい路面でもグリップを確保できる
  • 最新AWDは発進、巡行、カーブ等、シーンに合わせて駆動力を最適に配分可能

 

デメリット

  • 後輪を駆動するための機構が必要になるためコストが高い
  • 重量が重く、摩擦抵抗が増えるため燃費の悪化を招く

 

AWDのメリット

AWDのメリットと言えば、やはり走行安定性ですね。

雨に濡れた道路でも、凍結路であっても、仮にどこか1つのタイヤが滑っても、残りのタイヤが地面を蹴って車体を前に出すことができる為、コントロール不能な状況に陥ることが少ないです。

 

例えば、雪道や濡れた路面での走行において、車を安定的に走行させるためには前輪のグリップが非常に重要(舵を取るためにグリップを必要とするため)になるのですが、スポーツカーに多いFR(後輪駆動)車は、前輪はグリップを生み辛いため、雪道では舵が効かず、走行が困難になるシーンが多いことが知られています。

ところが、AWD車になると、前輪も後輪も駆動力を生み出していますので、雪道における舵取りの機能を持つ前輪、そして駆動力を確保する後輪どちらも駆動しているため、雪道や濡れた路面での走行に非常に強いのです。

 

ただし、AWD車と言えど油断は禁物です。実は雪道事故率が高いのがAWD車であるというデータがあります。その理由は後程・・・

 

また、坂道発進といった場面においては、FF(前輪駆動)車は前輪タイヤのグリップが減り、トルクを地面に伝えるのに不利になる事が多いのですが、AWD車は後輪にも駆動力が配分されていますので坂道発進においても非常に安定した発進ができます。

 

 

そして、最新のAWDになると、滑りやすい路面に限らず、常に4輪への駆動力配分をコントロールして、車体の挙動を安定させるよう制御が入っているものがあります。

動画を見てもらえばわかりやすいと思いますので、下記動画貼っておきます。

※車体のカスタムパーツが私の所有するC-HRと非常に似ていますが、実はこの動画を見てカッコいいと思い、同じ仕様にしてしまいました笑

 

ということで、動画を見ていただいてわかる通り、発進時にはかならずAWD駆動となり、後輪から車体を押すという制御に。

カーブ時は内輪側の駆動配分を減らし、外輪側に駆動力を掛けることで、よりスムーズな旋回を。

そして巡行時などの負荷が低い領域になると、効率の良い前輪駆動状態へと、かなり緻密な制御を行っていることが分かります。

 

そして、この制御方法、私もC-HRを購入する前にターボのC-HRを試乗したのですが、その時のカーブの滑らかさに驚愕しました!これまででは考えられないほど滑らかな旋回性を発揮したのです。

 

これが原因で、C-HRを購入する際にAWDのターボにするか、FFのハイブリッドにするか最後まで迷いました・・・。最終的には嫁さんが燃費が良いほうが良いということでハイブリッドになったのですが、私の愛車として購入するのであればAWD仕様を購入していたかもしれません・・・。

 

 

ということで、モノにはよるのですが、最新のAWDは雪道や雨の際の補助機能としてだけではなく、通常走行時においても車の挙動を常に安定させる制御を行っている、非常に優れたシステムとなっている場合があります。

 

一方で、悪路走破性を狙ったAWDは、フルタイムAWDとも呼ばれ、上記のような一般道での緻密な制御をしていないこともありますので、カタログ、若しくは販売員の話をよく聞く必要があります。

 

AWDのデメリット

実はAWDのデメリットはメリットに比べて非常に少なく、値段が上がることと燃費が落ちること以外は特にないと考えています。

 

当然ですが、AWD化にあたって機械的な部品やシステムが増えることになりますので、車体価格の上昇が発生します。ざっくりでは、FF車+20万円弱といったプライスでしょうか。

 

そして、追加のシステムの重量増加、およびAWD駆動時の摩擦抵抗増大により燃費は2輪駆動車には敵いません。とはいえ、最近のAWD車はシステムが軽量化していることもあり、それほど大幅に燃費が下がっているものはなく、ざっくりで1割程度の低下に抑えられているものも少なくありません。

 

なので、金銭的な負担が可能なのであれば、私はAWD車を推奨します(*´ω`*)

 

私もC-HRにハイブリッドAWDの設定があれば、間違いなくそちらを選んでいたことでしょう・・・。

 

 

実はAWD車は雪道での事故が多い!?

これ、注意していただきたいのですが、先ほどAWD車は雪道や濡れた路面でもしっかりグリップできる、という話をしましたが、特に雪道においてはその良グリップ故に事故が多くなっているという現象もあるようです。

 

というのは、AWDは発進において、すべてのタイヤで地面を蹴ることができる為、たとえサマータイヤで雪道を走ったとしても、問題なく発進できてしまうでしょう。

 

一方で、制止時にAWDと2輪車は違うかというと、基本的に変わりません。どちらも4輪すべてにブレーキを備えており、駆動力はカットした状態で制動を行いますので。

 

ということは、AWDでサマータイヤで雪道を走行した場合、発進はAWDの利点を生かして問題なく行えるものの、停止時は駆動方式に関係なく滑るのです。

 

これがAWD車で雪道の事故が多い原因で、なまじ問題なく発進できてしまうため、『あ、イケる!』と思い込んでしまい、停止時にスリップして事故を起こす、というパターンです。

 

従い、AWD車でも雪道を走行する際は、制動力を確実に発揮するためにスタッドレスタイヤを装着しましょう。AWDとスタッドレスタイヤ or チェーンは、鬼に金棒ですので笑

 

まとめ

ということでAWDについて纏めてみました(*´ω`*)

 

最近のAWDは通常走行時にも走行安定性を向上させる緻密な制御を行っているものが搭乗しており、雪国じゃないから・・・と一概にAWDを選択から排除してしまっているのは、勿体ないかもしれません。

 

もちろん、そうでないAWDもありますのでカタログやその他情報サイトをよく見て、しっかりと見極める必要があります。

 

もし、自分の検討車種にAWD設定がある場合は、一度詳細を確認し、判断をしていただければな、と思います(*´ω`*)

 

以上です。